久米靖

2021.08.01

不滅の名作アーカイブ・国内ドラマ編① 『白い滑走路』(1974年)

みなさん、おはようございます!
Cast Power Next所属の久米靖です。

今日8月1日は、日本航空が設立された日。1951年のことですから、ちょうど70周年に当たります。

この日本航空が撮影に全面的に協力をしたドラマが、『白い滑走路』(1974年)。
主演は田宮二郎さんです。

1970年代、ボーイング747(いわゆるジャンボジェット機)が航空旅客輸送の中心を担う時代が到来していました。

この物語も田宮二郎さん演じる主人公のパイロット・杉山重夫がジャンボ機の機長となるところから始まります。

あらすじは以下の通り。

 ※写真はフリー素材です。
アメリカでジャンボ機の操縦訓練を受け、無事に合格して帰国すると、妻・綾子(浅岡ルリ子さん)が失踪していた。

綾子を必死で探す杉山。

スチュワーデス(現在ではキャビンアテンダント)の折井薫(松坂慶子さん)は杉山に密かに好意を寄せる。

そんな中、山で遭難して死亡した杉山の親友、上条の妻・里子(山本陽子さん)と杉山は徐々に魅かれ合う。
やがて二人は互いの愛を確かめ合い、結婚の約束をする。

しかしそこに失踪した妻・綾子が現れ、また、里子の夫・上条も実は生きていて・・・

 
基本は大人の恋愛を描いたメロドラマなのですが、主人公の職業が国際線のパイロットであることから、海外ロケをふんだんに盛り込んだ非常にスケールの大きなドラマになりました。

本編中にはもちろん日本航空のジャンボ機をはじめ、様々な航空機の映像が登場し、ドキュメンタリー的な要素も強くなっています。

タッチアンドゴーや緊急降下、ハイジャックが発生した際の管制塔との緊迫したやり取りなど、航空会社の全面協力があったからこそ撮影できたシーンが多数ありました。

パイロットになろうと思ったきっかけはこのドラマだった、という操縦士もいるそうです。

また、杉山がシアトルのボーイング社の工場を訪れる場面では、ボーイングの製造シーンも見ることができ、さながら今のオンラインツアーのような感じが味わえます。

まだ格安航空券などはなく、誰もが気軽に海外へ行くことなどできなかった時代。
まだ見ぬ海外の風景の数々に憧れたものでした。

特に最終回までのラスト3話は、ほぼ全編海外ロケ。

カナダのバンク―バー・バンフ・コロンビア大氷河、サンフランシスコ、パリなど北米大陸とヨーロッパをまたにかけ、杉山と里子の愛はロンドンで結実します。

まだ初々しい松坂慶子さんをはじめとする女優陣の美しさもさることながら、圧倒的にカッコいいのが田宮二郎さん。

残念ながら、このドラマの数年後に非業の死を遂げられましたが、単にイケメンなどというレベルではなく、その端正な顔立ちはもう別次元のものですね。

航空ドラマとしては原点にして頂点に君臨する作品です。

 

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