久米靖

2021.06.11

不滅の名作アーカイブ② 『アルカトラズからの脱出』(1979年)

みなさん、おはようございます!
Cast Power Next所属の久米靖です。

名作映画やドラマの感想を綴るコーナー、第2弾です。

今日6月2日は、脱獄不可能と言われた「アルカトラズ連邦刑務所」からフランク・モリスと仲間2人が脱獄した日。1962年のことです。

この実話を元に制作されたのが、クリント・イーストウッド氏主演『アルカトラズからの脱出』(1979年公開)。

サンフランシスコ湾に浮かぶ「アルカトラズ島」は、かつて“アメリカの悪魔島”と呼ばれた超警戒厳重な連邦刑務所でした。
暗黒街の帝王アル・カポネ、「マシンガン」ジョージ・ケリーなどアメリカ犯罪史上に悪名高い犯罪者も多数服役していたのです。

29年間の刑務所の歴史の中で14件・39名が脱獄にトライしました。

しかし、湾に浮かぶ孤島であるアルカトラズ島は、速い潮の流れと冷たい水温、周囲には鮫がウヨウヨしているという厳しい大自然に守られ、いわば難攻不落な天然の要塞として囚人達の前に立ちはだかり、計画はことごとく失敗。

その中で唯一脱獄を完遂したのがこの映画のモデルとなった3名、フランク・リー・モリスとアングリン兄弟です。

公開当時、映画館でこの作品を観ました。

アルカトラズ刑務所に入所してきた頭脳明晰なフランク・モリスを演じるのが、当時アクション映画の顔ともなっていたクリント・イーストウッド氏。
知的かつ強靭な精神と肉体を持つ囚人、という役柄はピッタリでした。

ある日モリスは、独房の洗面台の下にある小さな通気口の入口を大きくして外へ出、脱出する手段を思いつきます。

刑務所内で仲間を得た彼は、さらに脱獄用のいかだと偽装用の頭部を作り上げ、綿密に準備を進めます。
しかし凶悪な囚人を敵に回し、命を狙われることに・・・

映画後半はまさに手に汗を握り、息を殺して画面を凝視してしまうようなシーンの連続!(@_@;)

モリスの独房に刑務所長が来て、広げた通気口のすぐそばで話を始める・・・
行動を不審がられて別の独房に移されそうになる・・・などなど(^-^;

そしてついに脱獄決行の日!

深夜の見回りの目をごまかすために作り上げた人形の首をベッドに置き、独房を出、ひたすら自由を求めて突き進むのです。

いつのまにかボクは彼ら脱獄囚に共感し、ひたすら成功を願っていました。
道徳的にはおかしいですけれど、おそらく映画を観ていた全員が同じ気持ちだったのではないかと思います。
これは映画ならではの感覚ですよね。

事件の翌年、1963年に刑務所は閉鎖されたのです。

映画を観てから22年後の2001年、今は観光名所となっているアルカトラズ島へ行きました。

記憶にある映画の中の風景と比べながら獄舎を歩くと、なんとなくロマンを感じます。
事件が起こった独房が再現され、人形の首も置かれていました。

脱出した3名がもし生存していたら、フランク・モリス:94歳、アングリン兄弟の兄:91歳、弟:90歳。
何となく、生きていて欲しいなと・・・

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